進学するため上京は決まっているけれど、合否がまだわからない。
でも、不動産の繁忙期と言われる1~3月は賃貸物件の動向が激しいので、合格通知を待っている間に素敵なお部屋はなくなってしまうのでは?
入試の結果待ちだけで不安なのに、さらにお部屋のことで不安を募らせるのは、どうにか避けたい。
進学される方のそんなお悩み、よくわかります!
今回は、そんな不安が軽減できるお部屋探しの方法について解説しましょう。
合格前予約とは
通常の賃貸契約では、仮押さえということができず、入居の申し込みをすると入居可能日から起算して初期費用が請求され、以後、賃料が発生します。例えば2月中にお部屋を決めてしまうと、初期費用に加えて4月の入学前にも賃料を払う必要があります。
ところが、その年の受験生限定で「合格前予約(合格発表前予約)」という制度が利用できる場合があります。合格前予約なら、合格発表前でもお部屋の仮押さえが無料で行えるのです。
通常の入居契約の流れは、
内見→お申込み→審査→契約→合格発表→入居
一方、合格前予約では、
お申込み→審査→合格発表→契約→入居
という流れになります。
合格前予約は、①合格発表後から入学までの短期間に、あわててお部屋探しをしなくてよい ②入居日まで家賃が発生しない ③不合格だったらキャンセルできるなどのメリットがあります。
入学後に住むお部屋を事前に確保できるので、受験に気持ちを集中できるようになります。また、合格発表後はお部屋探しの必要がない分、引っ越し準備が進むなども合格前予約のメリットでしょう。
デメリットもある合格前予約
上記のように、さまざまなメリットがある合格前予約ですが、当然ですがデメリットもあります。
実は、合格前予約が利用できる物件数はそれほど多くはなく、お部屋は限られてしまいます。また、内見ができないお部屋が多いので、お部屋にこだわりがある人には不向きな制度でしょう。内見不可のリスクを軽減するには、室内写真や動画が見られる物件から選んだり、実際に周辺情報を確認したりするとよいでしょう。現地まで行けない場合は、少なくともストリートビューで周辺エリアの状況を確認するべきでしょう。
また、合格前予約は、他社でのお申し込みを含めて複数のお部屋に同時に申し込みすることはできません。第一志望の大学だけに適用可能とする仲介会社もあるので要注意です。
さらに、合格前予約は合格したら予約しておいた部屋に住むことが前提の制度です。そのためオーナー様に迷惑がかかる合格発表後のキャンセルは基本的にはできません。
また、予約物件が「〇〇大学専用の学生マンション」という物件もあります。この場合、所定の大学の合格者のみ入居できる物件なので、他大学に合格の場合は入居できません。こうした点も含めて、合格前予約は、お申し込み前に細かい条件をしっかり確認することが重要です。
先行申し込みとは
合格前予約は、その年の合格者だけが利用できる制度で、物件も限られていますが、一般的な賃貸契約でも、物件を確保しながらも賃貸料金発生を入居直前まで延長できる方法もあります。それが「先行手続き」という方法の一つ「先行申し込み」という方法です。
まずは、賃貸物件の情報が公表される仕組みからご説明しましょう。
「SUUMO」や「HOME’S」などの一般向けの賃貸検索サイトの情報は、各不動産会社が毎日更新をしているのですが、更新する情報は不動産業者のみが閲覧できるデータベースがもとになっています。そのデータベースは、現在の入居者から退去通告が出たタイミングか、退去が済んで内見が可能になったタイミングの二通りです。ですから、やがて空室になることがわかっていても、内見ができない場合もあるのです。
この内見ができない状態のお部屋を仮押さえする方法が先行申し込みです。
この方法では、現居住者の退去前の段階で入居審査までを済ませておき、退去後に内見をした時にそのまま契約を進めるか、申し込みを取り下げるのかを判断することが可能です。内見をした段階で「やっぱり違う」となっても、キャンセル料もかかりません。
学校から通いやすい場所に立地し、学生に向いたお部屋は、ほかの学生の方も狙っている可能性が高いですから、先行申し込みなら公開前に確保できるというメリットは大きいでしょう。お部屋を確保していれば、入学準備やお引越しの準備にゆとりができますね。
先行申し込みの入居までの流れは、以下の通りです。
お申し込み→審査→合格発表→前入居者退去→内見→契約→入居
お申し込み時には、実際のお部屋を内見することはできませんが、合格発表後に内見して契約まで進むかの判断ができます。注意していただきたいのは、先行申し込みをするお部屋は、現在の入居者の退去日が合格発表以降のお部屋を選ぶことです。
なお、先行申し込みを複数のお部屋で行うことはできません。また、キャンセル可能ではありますが、貸主様にとっては機会損失となるので「キャンセルはできない」ぐらいの気持ちで申し込みをしましょう。
また、先行手続きには、内見せずに契約まで進んでしまう「先行契約」のお部屋もあるので、先行申し込みか先行契約かをしっかり確認しましょう。
なお、先行申し込みができる物件は、ネットで一般公開される前のものなので、不動産会社の店舗のみのご紹介となります。
店舗の営業マンは多くの物件を毎日見ております。内見できないお部屋でも、図面や写真からイメージを伝えることや、不安解消のためのアドバイスをすることも可能です。
合格発表のタイミングに合わせたスケジュールなどについてもご提案いたしますので、リライフのルームアドバイザーに、ぜひご相談ください。
リライフには先行手続きについてくわしい記載のある「居住中の人気物件でも Get可能な先行手続きとは?」というコラムもあります。参考になさってください。
https://relife-search.com/column/rent/detail_8/